文化庁は3月1日(土)、2日(日)の2日間、日本の演劇界の第一線で活躍するスタッフやクリエーター、俳優を講師とする演劇ワークショップ「中高生のための“はじめての”演劇Days2025」を新国立劇場(東京)で開きます。これまでまったく演劇には触れたことがないけど関心がある人や、観劇をしたことはあるが演技経験はない人など初心者向けの内容。今回は劇場のバックステージも探索できるので、舞台の裏側や舞台スタッフに興味のある人にとっても満足できるイベントになっています。募集は中高生20人で、参加申し込みは2月5日(水)まで。応募多数の場合は抽選になります。
「演劇Days 2025」の概要と講師は次の通りです。講師には、同劇場芸術監督の小川絵梨子さんをはじめ俳優の大和田美帆さん、振付家・ダンサーの北尾亘さんら豪華なメンバーがそろい、俳優・歌手の井上芳雄さんも「お話し」コーナーに登場します。
<ギャラリープロジェクト>
中高生のための“はじめての”演劇Days 2025 概要
【日程】
[1日目]3月1日(土)10:30~17:00
[2日目]3月2日(日)10:00~17:00
【会場】
新国立劇場(東京都渋谷区本町1-1-1)※対面での開催
【募集要項】
●人数:20人 ★応募多数の場合は抽選となります。
●参加費:2,000円 ※事前振込
●応募条件:
・中学生・高校生およびその年齢に該当する方(個人参加に限ります)
・2日間、全ての講座に参加できること
・新国立劇場(初台)に通えること
・演劇に興味のある方はだれでも参加可能。経験を問いません。
※演技や演劇の経験のある方も応募可能ですが、講座の内容としては、初心者向けの内容となります。
【カリキュラム一覧/講師】
[1日目]3月1日(土)
●「挨拶」小川絵梨子さん(演出家、新国立劇場演劇芸術監督)
●「カラダを知る、ココロが踊る」北尾亘さん(振付家、ダンサー、俳優/Baobab主宰)
●「お芝居ができるまで」三崎力さん(新国立劇場 制作部演劇)
●「舞台衣裳を考えて、創ってみよう!」宮本宣子さん(衣裳家)
[2日目]3月2日(日)
●「歌唱と演技」伊藤和美さん(歌唱指導)
●「劇場ツアー」櫻井拓朗さん(新国立劇場 技術部舞台課)
●「お話し」井上芳雄さん(俳優/歌手)
●「セリフを心で言ってみよう」大和田美帆さん(俳優)
▶「演劇Days2025」の詳細と参加申し込みはこちらから
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講師プロフィール
【北尾 亘】幼少期よりミュージカルを中心に舞台芸術に携わり、クラシックバレエからストリートダンスまで多様なジャンルを経験。2006年桜美林大学入学以降、木佐貫邦子に師事。2009年ダンスカンパニー「Baobab」を旗揚げ、全作品の振付・構成・演出を担う。またダンスアーティストへ向けた主催フェスティバル『DANCE×Scrum!!!』では、自らディレクターを務めるほか、振付家、ダンサー、俳優として幅広く活動している。
【宮本宣子】東京バレエ団の美術・衣裳を手掛けた後、演劇、ミュージカル、オペラの衣裳デザイナーとして幅広く活躍。1980~88年まで状況劇場の衣裳を担当。新国立劇場では『東京ローズ』『切られの仙太』『たとえば野に咲く花のように』『象』『マッチ売りの少女』『浮標』『ピカドン・キジムナー』『夜への長い旅路』などに参加。『冬の時代』『ヴェローナの二紳士』『白鯨』で第23回読売演劇大賞選考委員特別賞受賞。令和五年度文化庁長官表彰受賞。
【伊藤和美】名古屋音楽大学声楽科卒業。2007年までパフォーマンスグループ「時々自動」に所属。平成17年度文化庁派遣芸術家在外研修員として1年渡英。RADAにおいてTom Wakeleyに師事し、歌唱指導の研鑽を積む。現在、新国1劇場演劇研修所、座・高円寺「劇場創造アカデミー」講師。演劇、オペラ、ミュージカルのスタッフ、特に歌唱指導として新国立劇場他多数の公演に参加。
【井上芳雄】東京藝術大学音楽学部声楽科在学中の2000年にミュージカル『エリザベート』のルドルフ役で鮮烈なデビューを飾る。以降、高い歌唱力と圧倒的な存在感で数々のミュージカルや舞台に出演。CD制作やソロコンサートなど歌手活動も精力的に行いコンサートの開催を行う一方、近年では、音楽・バラエティ番組への出演ほか、MCを務めるなど活動の場を広げている。第33回菊田一夫演劇賞、第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞(演劇部門)、第36回松尾芸能賞優秀賞など受賞多数。近年の主な出演舞台に『桜の園』『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』『メディア/イアソン』『ベートーヴェン』『ラグタイム』など。新国立劇場では、『1984』『パッション』『負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-』に出演。
【大和田美帆】2003年、ミュージカル『PURE LOVE』でデビュー。以降、舞台、テレビドラマなどで活躍。音楽や芝居で子どもたちに笑顔の種まきをするプロジェクト「子どもが笑えば世界が笑う」代表を務め、自己表現ワークショップを開催するなど、活動の輪を広げている。主な出演舞台に、『ミュージカル DADDY』『歌喜劇/市場三郎~グアムの恋』『アマデウス』『フル・モンティ』『音楽劇 ガラスの仮面』『ミュージカル 阿国』など。新国立劇場では、『夢の泪』に出演。
【小川絵梨子】2004年、ニューヨーク・アクターズスタジオ大学院演出部卒業。06~07年、平成17年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修生。18年9月より新国立劇場の演劇芸術監督に就任。
近年の演出作品に、『ART』『おやすみ、お母さん』『管理人/THE CARETAKER』『ダウト~疑いについての寓話』『検察側の証人』『ほんとうのハウンド警部』『死と乙女』『熱帯樹』『出口なし』『FUN HOME』『死の舞踏/令嬢ジュリー』『RED』など。新国立劇場では『ピローマン』『デカローグ』『レオポルトシュタット』『アンチポデス』『キネマの天地』『タージマハルの衛兵』『骨と十字架』『スカイライト』『1984』『マリアの首-幻に長崎を想う曲-』『星ノ数ホド』『OPUS/作品』の演出のほか、『東京ローズ』『かもめ』『ウィンズロウ・ボーイ』の翻訳も手がけた。