2024.01.06

【高校入試】都市部普通校への集中が鮮明
第2回志願予定数調査

県教育委員会は1月5日、2024年度の高校入試について、昨年12月に県内の中3生を対象に行った第2回志願予定数調査の結果を公表しました。高校志願予定者1万6956人のうち公立全日制の前期選抜(自己推薦型入試)には31.2%にあたる5285人が志願、募集人員に対する倍率は前年同期より0.01㌽低い1. 42倍でした。後期選抜(一般入試)には全体の78.3%にあたる1万3815人が志願し、倍率は前年同期を0.03㌽下回る1. 33倍でした。学校・学科別に見ると、高倍率になっているのは都市部普通校に多く、24年度入試も都市部校に志願が集中する傾向は変わらないようです。

調査は昨年12月11日時点で、中3生全員に公立の前期選抜、後期選抜それぞれについて第1志望校を調べました。後期選抜では私立高校、長野高専、県外志願、志願未定を含めて聞いています。調査結果の概要は上の表の通りです。

学科別に倍率を見ると、前年同期に比べて前期、後期とも上昇しているのは工業科、特色学科で、逆に商業科、家庭科は両期ともにダウン。後期選抜で公立全日制を志願した割合は、5年連続で高校志願者全体の8割を下回る結果でした。県立定時制や私立高校、志願未定などの割合が増加しています。

学校・学科別の志願予定数をまとめたのが画像(「2024年度志願者第2回予定数調査」=タップしてご覧ください)です。

公立全日制について、本記事では県教育委員会発表のデータから「募集定員に対する後期志願予定数の倍率」を算出しています。志願者の第一志望を最も反映しているとみられるためで、この倍率のベストテンは次の通りです。

➀上田千曲・食物栄養(第2通学区)1.55倍➁長野西・普通(第1同)1.48倍③岡谷東・普通(第3同)1.45倍④松本県ケ丘・探究(第4同)1.44倍⑤岩村田・普通(第2同)1.44倍⑥長野吉田・普通(第1同)1.40倍⑦飯田ОIDE長姫・電気電子(第3同)⑧飯田・理数(第3同)、下伊那農業・アグリサービス(同)、松本蟻ケ崎・普通(第4同)いずれも1.33倍。

ベストテン以下の高倍率校・学科を通学区ごとに見ると、第1は長野・普通1.31倍、長野工業・建築1.30倍など。第2では上田・普通1.20倍、上田染谷丘・普通の1.20倍など。第3同は、上伊那農業・農業1.19倍、伊那弥生ヶ丘・普通1.14倍など。第4同は、松本県ケ丘・普通の1.32倍、塩尻志学館1. 29倍―などとなっています。この結果、学校立地などによる分類で倍率を算出すると、「都市部普通校」37校(市立長野含む)の平均倍率は1.08倍、「都市部専門校」17校の倍率は0.92倍、「中山間地校」23校の倍率は0.65倍。都市部普通校への志願集中が顕著になっています。

前期選抜で倍率が高かったのは、岡谷東・普通3.33倍、上田千曲・食物栄養2.80倍、大町岳陽・普通(第4通学区)の2.50倍、赤穂・商業(第3同)2.48倍、松本県ケ丘・探究2.30倍、松川・普通(第3同)2.19倍、上伊那農業・農業2.15倍などとなっています。