2023.04.24

中学「下着の色」、高校「地毛証明書」など2割超
校則・制服に関する調査

学習管理アプリなどのスタディプラス(本社・東京)が運営するStudyplusトレンド研究所はこのほど、全国の中高生と教員を対象に行った「学校のルールについての意識調査」の結果を公表しました。▽9割以上の生徒が制服のある学校に通っているものの、制服を必要と感じているのは半数以下▽”ブラック校則”といわれる「下着の色など指定」は中学校で、「地毛証明書の提出」は高校でいまだに20%以上存在―などが分かりました。また、長野県の高校生は、校則が厳しいと感じている割合の少なさが全国トップクラスでした。

調査は今年1月下旬、1月23日(月)から1月29日(日)にかけて学習管理アプリ上で実施、中学1年生~高校3年生(当時)5697人、高校教員209人から回答を得ました。中高生の回答の中から、制服と校則について注目される調査結果を項目ごとに見ます。

【 制服について】

「学校指定の制服はありますか?」の質問に、中高生の90%以上が制服のある学校に通っていると回答。

「学校指定の制服は必要だと思いますか?」の質問に対する回答を、「制服がある」学校に通う生徒、「制服がない」学校の生徒、先生の別に分析したのが下のグラフ。必要だと回答したのは、制服のある学校に通う人では41%、制服の無い学校に通う人では14%、先生では49%と、いずれも半数以下でした。

 

「制服は進路を選ぶ基準になりましたか? 私服通学可能なことは進路を選ぶ基準になりましたか?」の質問では、制服がある学校よりも、制服がない学校に通う中高生の方が、進路選択の基準にした割合が大きいという結果でした。

【校則について】

「自分の学校にある校則(近いものも含む)」を選んでもらった結果を中学校、高校別に集計したのが下の棒グラフ。「アルバイトの禁止」「メイクの禁止」「特定の髪型・髪色の禁止」が多い結果に。ブラック校則として話題になりやすい「地毛証明書の提出」は高校で25.5%、「下着の色などの指定」は中学校で25.3%に上りました。

「自分の通う学校の校則は厳しいと思うか?」を5段階で聞いた質問では、全体では、中間の数字である「3」が最も多い結果に。また、高校生の回答を地域(都道府県)別に集計すると地図に表した結果になりました。九州は校則が緩いと思う高校生が全国でも圧倒的に少なく、一方で、中国地方・東北地方・甲信越では厳しいと思う高校生が少ないことが明らかになっています。特に、長野県で厳しいと思う生徒が少ないことについて、同研究所では「(長野県は)制服がないという答えが制服があるという高校を超えており、その影響が表れている」と分析しています。

「制服・部活動のルールのほかに、これはおかしい!と思うような校則があれば教えてください」の質問には、中高生約1500人が回答。全体では「服装指定・身だしなみ(ジャージ登校・スカートの長さ)」「スマホの禁止」「持ち物の色指定(靴下・カーディガン・セーターなど)」がベスト3ですが、高校生では「スマホの禁止」、中学生では「服装指定・身だしなみ」が最も多くなっています。

●調査結果(完全版)はStudyplusトレンド研究所の公式サイトで紹介しています