家族や子ども向け出張撮影の「fotowa(フォトワ)」(東京)が運営するfotowa家族フォト総研はこのほど、SNSに子どもの写真を投稿したことがある保護者を対象に「SNS投稿に関するアンケート」を行いました。約9割がSNS投稿に関するリスクやトラブルを把握していながら、対策に自信があると回答した人は半数に留まりました。実際に、約4割が何らかのトラブルを経験していることもわかりました。また、投稿を一般公開する理由は、他人から共感や助言をもらうことで「孤独な子育て(孤育て)」を防ぎたい―といった思いであることなどが浮かび上がっています。調査したfotowaでは「子どもの写真投稿ガイドライン・7つのポイント」を公表しています。
調査は昨年12月、小学生までの子どもを持ち、SNSに子どもの写真を投稿したことがある保護者459人を対象にインターネットで実施し、459人から回答を得ました。
子どもの写真を投稿する理由のトップは「近況報告」
子どもの写真をSNSに投稿する理由は、「家族や友達に近況を伝えたい(54.5%)」や「子どもの成長の記録として残したい(52.1%)」が圧倒的に多くいずれも過半数(グラフ上)。また、「子どもの可愛さをできるだけ多くの人に見せたい(30.9%)」や「同じ年頃の子どもを持つママ友・パパ友とつながりたい(28.8%)」の回答も約3割に上っています。
リスクを認識しながらも「対策に自信」は56%
「子どもの写真をSNSに投稿することによって起こり得るリスクを把握していますか?」という問いに対して「把握している」と回答した人は全体の約9割に上りました(グラフ上)。
一方で、「お子さんの写真をSNSに投稿するとき、十分な対策をとっている自信がありますか?」という問いに対して、「自信がある」と回答したのは55.5%でした。ほとんどの人がリスクを把握していながら、その対策には不安がある人も多いことが伺えます。
自身や周囲でトラブルを経験したのは4割超
「あなたやあなたの周りで、お子さんの写真をSNSに投稿してトラブルになったことはありますか?」には、約4割の人が「ある」と回答しました(グラフ上)。具体的にどのようなトラブルだったかを聞くと、最も多かったのは「知人のお子さんも写っており、苦情を受けた(36%)」、次に「個人情報を特定された(30%)」という結果でした。多くの人が気軽にSNSに写真を投稿できるようになった今、リスクやトラブルを把握し、適切な活用方法を学ぶことが必要でしょう。
投稿してよかったのは「孤独にならずに済んだ」
子どもの写真や動画を投稿しているSNSの公開範囲は、「一般公開(オープンアカウント)」が41.0%、「友達や家族・知人のみ」が49.5%で、限定公開のアカウントにしている人がわずかに多いことがわかりました(円グラフ)。
オープンアカウントと限定公開アカウントそれぞれに、子どもの写真をSNSに投稿してよかったことを聞くと、オープンアカウントで最も多かった回答は「投稿を通して他人から共感や助言をもらえるので、孤独にならずに済んだ(52.1%)」、次に「SNSを通して新しくママ友・パパ友とつながることができた(47.9%)」、「子どもの写真をほめてもらえた(47.9%)」という結果になりました(棒グラフ上)。
限定公開アカウントで、最も多かった回答は「家族や友達に近況を伝えることができた(62.3%)」、次に「子どもの成長の記録を知り合いと共有できる(32.1%)」、「子どもの写真をほめてもらえた(30.6%)」という結果になりました。また、約2割が「投稿を通して限定した知り合いから共感や助言をもらえるので、孤独にならずに済んだ(19.8%)」と回答しました。
オープンアカウントと限定公開アカウントのどちらにも「孤独にならずに済んだ」や「子どもの写真をほめてもらえた」の回答が入り、子育てをしている人がSNSに写真を投稿することを通して、育児の悩みや子どもを愛おしい気持ちを誰かと共有したり、共感やアドバイスを得られたりするメリットを感じており、「孤独な子育て(孤育て)」にならず育児の息抜きになっていることが伺えます。