【2022年7月19 日 エチオピア・ソマリ州 発】
4期連続で雨季に雨が降らなかったエチオピアのアファール州、オロミア州、南部諸民族州(SNNPR) 、ソマリ州といった低地では、深刻な干ばつが発生しています。井戸は枯渇し、数百万頭の家畜が死に、その結果多くの人々が住む場所を追われています。
「干ばつが子どもたちに与える影響は壊滅的です」と、干ばつの被害を受けているソマリ州を訪問中のユニセフ(国連児童基金)本部緊急支援局長マヌエル・フォンテーヌは述べました。「ソマリ州だけでも、90万人以上が避難を余儀なくされています。干ばつは水不足だけを意味するのではありません。子どもたちが毎日、空腹と喉の渇きに苦しんでいることを意味します。食料や水を求めて何キロも歩くことを余儀なくされ、汚れた水源の水を飲まなければならないことも少なくありません。これは栄養不良や、下痢などの予防可能でありながら命を奪う病気を引き起こしています」
干ばつにより、栄養不良の割合は驚くほど増加しています。干ばつの影響を受けた4つの州全体で、今年末までに60万人の子どもたちが重度の急性栄養不良の治療を受けなければならないだろうと推定されています。ソマリ州では、2022年5月に重度の急性栄養不良で入院した5歳未満児は、前年同月と比較して43%増加しました。
「この気候による危機は、子どもたちの栄養危機であり、エチオピアだけでなくアフリカ全域で起こっています。ユニセフとパートナーはすでに現場で、重度の栄養不良の子どもたちの命を守るための栄養支援を行っています」(フォンテーヌ)
ウクライナの紛争も、アフリカでより多くの家庭が窮地に立たされる要因となっています。燃料価格の上昇と小麦の輸入の減少に伴って食料不安は悪化するでしょう。エチオピアは、小麦の67%をロシアとウクライナから輸入しています。
「これは、食用油、パン、小麦粉の価格が地域の市場で最高値を記録し、人道危機に陥っていない家庭でも、日々の食料を手に入れられないことを意味しています」とフォンテーヌは述べました。
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ユニセフ(UNICEF:国連児童基金)は、「エチオピアでの人道支援活動に必要な資金は全体で3億5,100万米ドルにのぼるが、これに加えて、干ばつの被害を受けている地域での支援に6,500万米ドルが必要である」と国際社会に呼びかけています。この追加資金は、アファール州、オロミア州、SNNPR、ソマリ州で厳しい状況にある200万人以上を対象としているそうです。
ユニセフの活動や募金などに関しては、日本ユニセフ協会のホームページを。
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