2022.01.31

中学生までの家庭、コロナ禍で所得格差拡大
収入減っても教育費は維持

幼児・小学生向けの教育メディア「おうち教材の森」を運営するARINA(宮城県)がこのほど行ったアンケート調査で、中学生以下の子どもがいる家庭の37%がコロナ禍で収入が「減った」と答えたことが分かりました。一方、子どもの教育にかける費用は「変わらない」が78%を占め、教育費が家計に占める割合が大きくなっています。

調査は、中学生までの保護者300人を対象にインターネットで実施しました。コロナ禍での収入の変化については「変わらない」が59.7%、「減った」が37.3%、「増えた」が3.0%でした(グラフ)。収入が減った家庭を年収別にみると、年収800万円以上の家庭が11.9%に対し、400万円以下の家庭は56.4%で過半数を超え、所得格差が拡大していることが明らかになりました。同社は、年収が低い家庭は非正規雇用やサービス業が多くコロナ禍の影響を受けやすかったと推測しています。
子どもの教育費については「変わらない」が78.7%、「増えた」が15.3%、「減った」が6.0%で、世帯収入が減少傾向にある中でも維持もしくは増加している世帯が多いことが分かりました(グラフ)。家庭学習にかける費用については、コロナ前と比較して「変わらない」とした世帯が63.7%を占めた一方、「増えた」とした世帯が35.3%に上りました。通塾などが難しい状況下で、家庭学習への投資が増加傾向にあることが示されました。