2021.12.18

困窮家庭の55%「クリスマスプレゼントなかった」
コロナ禍の子どもの体験調査

NPO法人チャリティーサンタ(東京)はこのほど、活動の中でかかわりのあった子育て家庭約3000世帯(困窮する家庭約2100世帯、一般の家庭約900世帯)を対象に「コロナ禍における、子どもの体験についての調査」を実施しました。ここ1年間の家庭の行事では、困窮家庭で「クリスマスにプレゼントをあげた」のは45%にとどまったほか、一般家庭との比較では「外食」「家族旅行」などで大きな差があったことが明らかになりました。

調査は、主として2~10歳程度の子どもの保護者を対象に今年の秋ごろオンラインアンケート方式で行いました。「ここ1年間の家族での過ごし方」「子どもの生活スタイル」「コロナ禍で増えたこと・減ったこと」など11項目について聞いています。

この1年間、家族の過ごし方として行ったことの中から、「月1回以上の頻度で外食をする」と「家族旅行に行く」の割合を見ると、一般家庭ではそれぞれ60%と51%だったのに対し、困窮家庭は13%と5%。「外食―」では割合の差が47㌽もあるという結果でした。このほか、「クリスマスプレゼント」や「博物館・科学館・動物園などに行く」でも38㌽の差がありました。

またコロナ禍、家庭の中で足りなかった(用意・利用できなかった)こと=グラフ=では、おもちゃ、本、アクティビティ(家庭プールなど)などのほか、オンライン授業に対応するICT環境にも一般家庭と困窮家庭で大きな格差が見られました。

調査を行ったNPO法人は「クリスマスプレゼント体験がない子どもたちの家庭が55%もあったと読みとれるなど、コロナ禍で子育て格差が拡大する傾向がある」と警鐘を鳴らしています。アンケート結果の詳細はこちら(同法人のホームページ)で見ることができます。