2025.01.11

【高校入試】公立志望の割合さらに低下
25年度第2回志願調査


昨春の公立高校後期選抜(24年3月6日、長野西高校で)

県教育委員会は1月7日、2025年度高校入学者選抜について県内中3生を対象に昨年12月に実施した第2回志願予定数調査の結果を公表しました。

公立の新入試制度で挑む初の受験生の志願動向が注目されていました。公立全高校・全学科に加え私立高校、長野高専、県外などから第一志望を答える調査では、県内公立高校(全日制)志望は高校志願予定者全体の77.6%にとどまり、前年同期の78.3%をさらに下回る結果となっています。公立前期選抜には前年より200人余多い5500人が出願を予定していますが、募集人員が拡大しているため平均倍率では1.28倍と前年同期より0.13㌽低下しています。

受験生の皆さんが志望した高校の状況はどうでしたか。「思ったより志願予定者が少なく、最終的に低倍率になるかもしれない」「実際の入試も高倍率になるんだろうな」などの思いを描いたかもしれません。しかし、実際はこれから進路変更する受験生がいいますし、公立前・後期の併願、公立・私立併願なども多いので最終的な出願状況はガラッと変わってしまいます。今回の志願調査をモチベーションに替え、腰を据えて受験に取り組んでいくことが大事でしょう。

調査は、昨年12月12日に実施。公立前期選抜、後期選抜それぞれについて第一志望を聞いています。後期選抜には公立高校のほか私立高校、長野高専、県外志願、未定を含めます。通信制高校は含めていません。

今春の中学校卒業見込者1万7560人のうち、高校を志願した1万6325人の第一志望について概要をまとめたのが上の表(県教育委員会の発表資料をもとにWiLL作成)。後期選抜の欄で志望先内訳をみると、公立全日制に1万2673人、県立定時制402人、私立全日制2428人、長野高専199人、県外志願477人、未定146人となっています。

前期選抜を行わない公立普通科26校の平均倍率は前年と同じ1.14倍

後期選抜調査について、県教育委員会が発表している高校別・学科別志願予定数を、募集定員との対比でWiLL独自の表(下表)にまとめました。

公立全日制で最も高倍率だったのは下伊那農業・地域資源の1.58倍、次いで須坂創成・商業1.54倍、長野工業・情報工学1.50倍までがトップ3。上田染谷丘・普通1.44倍、松本蟻ケ崎(普通)1.41倍、長野吉田(普通)1.35倍、上田千曲・生活福祉1.33倍、松本深志(普通)1.32倍と続きます。

前期選抜を実施しない普通科26校でみると、上記4校のほか岩村田1.27倍、長野1.26倍、松本県ケ丘1.25倍、上田1.24倍、諏訪二葉1.23倍などが高倍率で、平均倍率は前年同期と同じ1.14倍でした。

 

公立前期の高倍率は長野工業・情報、須坂創成・商、下伊那農業・地域資源、赤穂・商など

公立前期選抜調査について、学校別・学科別の志願予定数を募集人員に対する倍率で表したのが下表です。倍率が2倍を超えているのは7学科で、①長野工業・情報工学2.33倍②須坂創成・商業2.31倍③下伊那農業・地域資源2.29倍④赤穂・商業2.27倍⑤長野東(普通)2.21倍⑥上田千曲・生活福祉2.08倍⑦同・商業2.00倍—となっています。