2024.12.19

今年の研究者10人に信大の久富教授ら
科学技術で文科省選定

文部科学省の科学技術・学術政策研究所(NISTEP、東京)はこのほど、科学技術イノベーションのさまざまな分野で活躍し日本の科学技術に大きく貢献した2024年の「ナイスステップな研究者」に、信州大学アクア・リジェネレーション機構の久富隆史教授(42)ら10人を選定しました。

「ナイスステップな研究者」はNISTEPが05年から毎年選定していて、過去に選定された研究者の中には、その後ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授や天野浩教授も含まれています。今年は、「今後活躍が期待される若手研究者を中心に、物理学、生物学、コンピュータ科学、言語学など多岐にわたる分野における、さまざまな社会的課題に関わる研究のほか、研究活動のみならずさまざまな形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定した」としています。10人は次の通りです。

【科学技術への顕著な貢献2024(ナイスステップな研究者)の一覧】(「 」内は研究テーマ)

加藤 淳・ 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員
「現場に根差す創作支援ツールのインタラクション研究」

佐々田 槙子・東京大学大学院数理科学研究科 教授
「ミクロとマクロの世界をつなぐ数学 -非平衡統計力学の普遍的な理解を目指して-」

高本 聡・株式会社Preferred Networks マテリアル&創薬 研究担当General Manager
「機械学習と物質科学の融合による汎用原子シミュレーション」

高山 和雄・京都大学iPS細胞研究所 講師
「iPS 細胞やオルガノイド、臓器チップを用いた感染症研究」

坪山 幸太郎・東京大学生産技術研究所 講師
「人工タンパク質の合理設計法への挑戦」

久富 隆史・信州大学アクア・リジェネレーション機構 教授
「再生可能なグリーン水素製造用粉末光触媒の開発」

平松 光太郎・九州大学大学院理学研究院化学部門 准教授
「高速分光技術の開発と大規模細胞解析への応用」

藤代 有絵子・理化学研究所創発物性科学研究センター(兼)開拓研究本部 極限量子固体物性理研ECL研究ユニット ユニットリーダー
「極限環境で探るトポロジカル磁気相転移と電子物性の新展開」

宮川 創・筑波大学 人文社会系 准教授 (西アジア文明研究センター専任) 国立国語研究所 研究系 客員准教授
「最新テクノロジーを駆使したエジプト学およびアジア・アフリカの消滅危機にある言語の研究」

矢部 貴大・New York University, Assistant Professor
「人流データ解析を用いた都市のレジリエンス研究」

▶10人の研究者の研究内容とプロフィールはこちら(報道発表資料、PDF)から


(科学技術・学術政策研究所のホームページより。写真は昨年のナイスステップな研究者2023の10人と盛山正仁・前文部科学大臣ら)